こぶ太郎 第二章〜出会い〜

こぶ太郎が家から旅立ってしばらくすると、いきなり後ろから声をかけられました。
「やぁ、大変そうだね。どうかしたのかい?」
振り替えるとす雉さんと柴犬がいました。
「もしよかったら手伝おうかい?」
す雉さんはとてもいい人でした。
「助かるよ。これから鬼退治に行くんだ。一緒にどうだい?」
こぶ太郎は答えました。
「わかった。」
す雉さんと柴犬は答えました。
「あっ、そうだ。」
こぶ太郎はきびだんごを持っていることを思い出しました。
「もしよかったら、お一つどうだい?」
「いや、遠慮しておくよ。」
そう言って、す雉さんは断りましたが、柴犬は折角なのでもらうことにしました。きびだんごにはトリカブトが含まれているはずでしたが、柴犬にはそんなもの効きませんでした。
仲間ができて意気揚揚と歩いていると、突然木の影から何が飛び出してきました。
「遅れてゴメン。」
飛び出してきたのはM猿でした。突然の登場にこぶ太郎たちが困っていると、さすがに雰囲気を察したのかはにかみながら、
「よ…よう。一緒に飯くわへん?」
と言ってきました。こぶ太郎は
「これから鬼退治に行くんだ。。」
と言いました。
「俺も一緒に行っていいかな?」
M猿は尋ねました。その時のM猿の顔は世界で五本の指に入るほど締まりのない顔でした。
「かまわないよ。」
こぶ太郎は答えました。
こうして、こぶ太郎の旅が始まるのでした。
つづく。